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大学受験を勝ち抜くことが幸せ

一九七〇年代、ある予備校講師がどうみても勉強向きでない浪人生に、どうして大学へ行く気になったのだと問うと、彼は言った。「ぼくのうちは農家でぼく自身は継ぐ気でいたんです。農業はこれまで手伝ってきて苦労は多いけど面白いし、勉強はあまり好きではないから進学する気はなくて。ところが○○工業株式会社がやってきて、工場をつくるので土地を売れと言うのです。父も悩んでいましたが、あまりにいい値段だったのでとうとう手放してしまいました。家を継ごうにも土地がなくなっては継ぎようもありません。父はそのお金の一部で大学へ行けと言うので」。またある女子生徒は、「うちは洋品店で子どもは女の私かひとりなので、お婿さんをもらってあとを継げなんて言われてその気になっていたんです。でも、近くに大店舗ができたらお客をみんな取られてしまって。両親からはこの店はわしら一代で終わりだ、お前は進学しろと言われて、あんまり得意じゃないけど、勉強することにしたんです」と言う。大学受験を勝ち抜き、大企業に就職することが最も幸せなこととされた時代の始まりであった。

可能な限りの情報を集めよう

可能な限りの情報を集めてください。新聞の折り込みチラシ、新聞広告、小学生新聞、地域情報誌、インターネットでの検索、そしてロコミ情報。形式や規模にはこだわらずに、とにかく資料を集めましょう。大きな教育関係の会社(個人指導や家庭教師派遣業者も含めて)には立派な入塾案内が受付においてあります。もし出向いて行ける範囲、つまり子どもが通える範囲でしたら、個別指導塾のなかの雰囲気や受付の対応などのチェックを兼ねて、資料をもらいにいきましょう。アンケートを書かされることがありますし、営業の電話がかかってくることもあります。とある大手有名個別指導塾では資料をもらいにきただけでは営業の電話などはしません。資料をちらっただけで、頻繁に営業の電話がかかってくるようなところはやめたほうがいいでしょう。
>> 55段階個別指導について

どんな人が予備校の講師をやっている?

どんな人が予備校の講師をやっているのか。出自はさまざまである。大学の研究室にいて、しかるべき大学の教員となるべく就職待ちの人。前述したように、高校の先生をしていたのだが、ある程度年齢がいって、教頭や校長等の管理職にならざるを得ない状況になってくると、中には「自分は教えたり、生徒に接することが好きで教師の道を選んだのだ。管理職になって現場から離れるなんて真っ平だ」と言って予備校の門を叩く先生もいる。職場や大学の研究室で、上司や担当教授と折り合いが悪くなり、喧嘩別れをしてきた人。司法試験浪人で勉強の傍ら、生業を予備校に求めている人。芥川賞をねらって密かに創作活動をつづけているのだが、予備校講師業で口を糊している人。いわば世を忍ぶ仮の姿だ。留学帰りで職にありつけない人。小さな塾にいたのだが、高給を求めて次第に大手の塾・予備校にのし上がってきた人。若手講師に意外に多いのが、大学受験時代に予備校の講義や講師の生きざまに心を揺さ振られ、さまざまな人生修業を遍歴した後、念願の予備校講師になった人たちだ。そして全共闘運動を闘った人たちと、その闘いの影響を受けた「遅れて来た青年たち」など実に多様である。

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